モエレ沼は豊平川によって形成された三日月湖です。その名はアイヌ語の「モイレ・ペツ」( ゆっくりとした川の流れ) に由来します。水辺にはエゾノバッコヤナギ、ヨシなどが、また沼の浅いところにはヒシ、ヒルムシロなどが群生し、季節によっては渡り鳥の観察も楽しめます。 イサム・ノグチはこれら自然の風物をも含めた一大空間を彫刻とみなしました。大地と交感し、自然の声に耳を傾けるところから、彼の創作活動は始まっていたのです。