2004年
2004.06.25〜08.28

イサム・ノグチ、ランドスケープへの旅

−ボーリンゲン基金によるユーラシア遺跡の探訪−展開催のお知らせ

モエレ沼公園ガラスのピラミッドにおいて、20世紀を代表する彫刻家であり、モエレ沼公園のマスタープランを策定したイサム・ノグチの生誕100年を記念し、展覧会を開催します。

ノグチは、1949年からの8年間、アメリカで文化研究を奨励することで有数の歴史を誇る、ボーリンゲン基金の支援によってヨーロッパ、インド、東南アジア、日本といった国々を研究・調査する旅に出ます。この旅の目的は「レジャー(余暇)環境の研究について」という論文をまとめることにありました。

戦後、凄惨な打撃を受けた人類の再生のために、文化と社会を結ぶ新しい芸術のスタイルを模索していたノグチは、この研究目的のもとユーラシア大陸の各地を訪れます。結局、ノグチはこの旅で論文を完成させることはできなかったものの、強烈な好奇心と異文化への鋭い洞察力で、旅の行程で出会った様々な文化・風俗・古代遺跡の造形物等から、その後の彼の創作活動−牟礼のアトリエの庭園やモエレ沼公園—につながる多くのアイディアを得ることになりました。

本展覧会では、これまで日本でほとんど紹介されることのなかった、ノグチ自身が撮影した遺跡踏査の写真180点を中心に、東南アジアの風俗を活写した、めずらしい絵日記風のドローイング約100点、肖像彫刻、石の彫刻、<あかり>や日本で制作された陶作品、そして<広島のためのベル・タワー>の模型や、大阪万博アメリカ館のための設計模型など、立体作品約30点によって、ノグチの創造力に満ち溢れた時期を通して行われたプロジェクトの行程をたどり、ノグチの思い描いたランドスケープへの壮大な夢とボーリンゲンの旅との密接な関係を探ります。

 

開催概要

会  期

平成16年7月25日(日)〜8月29日(日) 会期中無休

開場時間

10:00-18:00

会  場

ガラスのピラミッド2階 スペース 2/3階
イサム・ノグチギャラリー

料  金

一般500(400)※円、大高生400円、

小中生・敬老手帳ご掲示の方200円

※( )内は前売りおよび20人以上の団体料金未就学児童および身体障がい者手帳、障がい者手帳、療育手帳、いつくしみの手帳をお持ちの方は無料

主  催

(財)札幌市公園緑化協会

イサム・ノグチ財団/庭園美術館(NY)

モエレ沼公園の活用を考える会(モエレ・ファン・クラブ)

後  援

札幌市、札幌市教育委員会、(社)日本造園学会北海道支部、(社)日本建築学会北海道支部、(社)日本建築家協会北海道支部、 北海道デザイン協議会、都市環境デザイン会議北海道ブロック、NHK札幌放送局、札幌テレビ放送、北海道放送 北海道テレビ放送、テレビ北海道、北海道文化放送、エフエム北海道 毎日新聞社北海道支社、読売新聞北海道支社 北海道新聞社(予定)、朝日新聞北海道支社(予定)
(順不同)
特別協力

イサム・ノグチ日本財団/庭園美術館(香川)

展覧会企画
ボニー・リチラック(イサム・ノグチ庭園美術館(NY)主任学芸員)

 

ガラスのピラミッド学芸員によるギャラリートーク

日時:8月21日(土) 午後2時より

展覧会チケットをご用意の上、2階会場入り口へお集まりください。

 

柴橋伴夫氏の講演会「イサム・ノグチ—魂の軌跡」

日時:8月22日(日) 午後1時30分より

ガラスのピラミッドスペース1にお集まりください。

 

展覧会のご報告

7月25日〜8月29日まで開かれていました「イサム・ノグチ、ランドスケープへの旅 −ボーリンゲン基金によるユーラシア遺跡の探訪−」展が無事終了しました。

約7000人の方に展覧会を見ていただきました。

ガラスのピラミッドへ足を運んでいただいた方々、本当にありがとうございました。

 

展覧会場内では、子供達がいきいきとイサム・ノグチさんのスケッチや写真を見ていたのが印象的でした。

また、多くの方に「モエレ沼公園の原型がこの展覧会にあるよね」と言われたことにとても驚きました。

 

さて、この展覧会を見たかったのに見ることができなかったという方々に朗報です。

10月17日まで東京銀座のメゾンエルメスでこの展覧会が開催されております。

展覧会を見逃された方、是非会場に足をお運びください。

 

◇東京の巡回展についてはこちら!!◇

 

 

山口淑子とエジプト、

ギーザ 1953年

(c) The Isamu Noguchi

Foundation, Inc

 

ブッダのための記念碑(模型)

1957年

(c) The Isamu Noguchi

Foundation, Inc