2006年
2006.07.29

−モエレ沼公園グランドオープン一周年記念コンサート−

都一すみの会

モエレ沼公園のグランドオープン一周年を記念し、「都一すみの会」を開催します。

当コンサートでは皆さんに彫刻家イサム・ノグチゆかりの箏奏者川村京子(都一すみ)と一中節(いっちゅうぶし)の12世家元、都一中とが奏でる日本の美しい音楽を堪能していただきます。

一中節(いっちゅうぶし)は今から300年以上前の江戸時代に誕生した三味線音楽です。絵画の尾形光琳、光悦などと同時代に生まれたこの音楽は、究極のリゾート、極楽浄土作りをテーマに当時の人々の心を大きく捉えました。一中節はその後の音楽にも大きな影響を与え、三味線音楽のルーツとして最も優美で繊細な音楽とされています。

箏奏者川村京子はニューヨークにあるイサム・ノグチ・ガーデン・ミュージアムがオープンした際にノグチに招かれ、ガーデン・ミュージアムでの演奏を行いました。その後もノグチが亡くなるまで川村京子はノグチに演奏を聴かせ続けました。

ノグチが聴いていた素晴らしい日本音楽に包まれる当コンサートはモエレ沼公園グランドオープン一周年に相応しい企画だと考えます。

伝統に磨かれ最高に研ぎ澄まされた粋で優美な音楽、現代建築空間の中にゆっくりと流れていく豊潤なひととき、どうぞご期待ください。

 

開催概要

日  時

平成18年7月29日(土)
開場15:00 開演15:30

集合場所

モエレ沼公園「ガラスのピラミッド」1階スペース1他

費  用

一般2,500円(自由席)

主  催

都一すみの会

共  催

財団法人札幌市公園緑化協会

協  賛

オリエンタルバイオ株式会社

協  力

モエレ沼公園の活用を考える会(モエレ・ファン・クラブ)

後  援

札幌市、札幌市教育委員会、日本建築家協会北海道支部

プロフィール

川村 京子(かわむら きょうこ)

東京に生まれる。

 10歳のとき、偶然に見たテレビで放送された中能島欣一の箏演奏に感動し、箏の稽古を始める。お茶の水女子大学付属小、中、高等学校を経て、東京芸術大学音楽学部邦楽科山田流箏曲専攻。山田流箏曲を人間国宝の中能島欣一芸大教授に師事。卒業時、皇居桃華楽堂にて御前演奏の栄誉を授かる。一中節を人間国宝の十一世都一中家元に師事し、1975年に「都一すみ」の名を許される。また笛を福原流宗家で人間国宝の寶山左衛門及び福原徹に師事し、1998年「福原百紫草」の名を許される。

 

 都 一中(みやこ いっちゅう)

 東京に生まれる。

 幼少より父・常磐津子之助から常磐津節浄瑠璃と三味線の手ほどきを受ける。東京芸術大学音楽学部邦楽科長唄三味線専攻。1981年、一中節を家元十一世都一中師に師事し、父の前名・常磐津文字蔵の二代目を襲名。1986年、三月大歌舞伎公演において,歌舞伎座の立三味線(主席奏者)に昇格。1991年、十二世都一中を襲名し,一中節家元を継承する。1995年以来,海外でも講演,演奏会を数多く開き,日本の邦楽紹介に積極的に取り組んでいる。また、さまざまな講演やコンサート活動をとおして日本の伝統音楽の普及に努める。

 詳しくはこちらをご覧ください。

 都一中ホームページ

 

感想

モエレ沼公園のグランドオープン一周年を記念し、「都一すみの会」がモエレ沼公園ガラスのピラミッドで開催されました。

第一部は1階のスペース1で行われました。浄瑠璃都一すみ、三味線都一中で、一中節「道成寺」「花の段」が演奏されました。「道成寺」の演奏前に都一中先生から一中節のお話しや「道成寺」の聞くポイントの解説などもあり、「道成寺」を楽しく聴くことができたと来場された方から感想をいただきました。

また、第二部では2階のアトリウムに移り、川村京子さんの箏で箏曲「箏歌」とアンコールの「六段」を演奏していただきました。

美しい音色や詩がガラスのピラミッドに響き渡り、優雅な時間を皆様に過ごしていただけたのではないかと思います。また、モエレ沼公園グランドオープン一周年に相応しいコンサートになったのではないでしょうか?

 

当日は108名の方々にご来場いただきました。来場された皆様、ありがとうございました。また、このコンサートに御協賛いただいたオリエンタルバイオ様、いろいろ忙しく働いた8名のボランティアスタッフの皆様にも深く御礼申し上げます

 

川村京子さん

 

都一中先生

 

スペース1での第一部の様子

 

アトリウムでの第二部の様子
アトリウムでの演奏のため、お琴の音色がアトリウム全体に響き渡り、大勢の方がこの音色を楽しまれたことと思います!