みんなで楽しむクリスマス inモエレ 2009のご報告

2009/12/22 (Tue) 15:35

12月20日、モエレ沼公園のガラスのピラミッドで、「みんなで楽しむクリスマスinモエレ2009」が行われました!
今年も梅木あゆみ先生に講師をしていただいて、きれいなキャンドルアレンジをつくるワークショップから始まりました。

今年のキャンドルアレンジのテーマは「鳥の巣」でした。
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梅木先生直々に(!)柴刈りに行って採ってきてくださった小枝を束ね、鳥の巣のようにアレンジしていきます。中央には、紙粘土でつくったかわいらしい卵がちょこんと乗っています。
紙粘土を楽しくこねるところからはじまり、
多くの子どもたちが初めて扱うであろうラジオペンチで小枝をまとめあげ、土台にくっつけてゆきます。
子どもたちの自由な発想・センスには驚かされるばかりです。
思わず「すごく上手にできたね!才能あるんじゃない!?」と賞賛してしまいました(笑)
ワークショップの最後には、梅木先生からオーナメントのプレゼントが。
これには子どもたちも大喜びで駆け寄り、どれにしようか一生懸命選んでいました。
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キャンドルアレンジをつくった後は、今年からの新しくエコな試み!
今回のクリスマスイベントの協賛・北清企業さんによる、バイオディーゼルについてのお話を聴くことができました。これに合わせて、たくさんの参加者の方に、てんぷら廃油を持参していただきました。ありがとうございました!
「みんな、天ぷらは好き?」  「好きー!」
から始まった、わかりやすいレクチャー。子どもからお父さん、お母さんまで、熱心に耳を傾けていらっしゃいました。
今回レクチャーをしてくださった北清企業さんは、モエレ沼公園の近くに本社がある会社で、活発な活動を行う市民まちづくり団体への企業などからの寄付を札 幌市が仲介してつなぐ「さぽーとほっと基金」を介して、モエレ・ファン・クラブに約36万円の寄付をしてくださった会社です。
北清企業さんは、廃棄物処理を主に行う企業で、今年の創業40周年を気に、「CO2削減運動・チャレンジ・マイナス1000」として、年間1000トンの CO2排出量削減を目標とした事業活動に取り組んでいらっしゃいます。北清企業さんのCO2排出量削減1トン当たり、1000円のご寄付を基金を通じてい ただいております。
今回のクリスマスイベントでのレクチャーも、この連携の第一歩として行われたものです。
このようなパネルやサンプルを用いて、バイオディーゼル燃料や、カーボン・オフセットについて、わかりやすく教えていただきました。

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クリスマスの楽しい思い出とともに、子供たちの心にもエコの芽が残るといいですね。
バイオディーゼルで動く機械でつくったポップコーンは、子供たちに大人気!
ポップコーンの順番待ちで、長い行列ができるくらいでした。

最後に、ガラスのピラミッド内にあるレストラン、ランファン・キ・レーヴさんから皆様へのプレゼント!
クリスマスケーキとチキン・ポテトのセットです。
ランファン・キ・レーヴのシェフ、児玉さんからもご挨拶がありました。
ケーキとチキンももちろんとても美味しかったですが、レストランで出されている本格的なお料理もぜひ食べてみたいなあと思いました。今度機会があったら行ってみようと思います♪
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また、MFCとさぽーとほっと基金によって設置される、募金箱のお披露目もこの日行われました!
このとき皆様にご紹介したのは模型ですが、のちほど立派な本物の募金箱が設置されますので、
ぜひモエレ沼公園まで見に来てみてくださいね♪
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講師をしてくださった梅木先生、バイオディーゼルのお話をしてくださった北清企業の皆様、美味しいケーキとチキンをプレゼントしてくださったランファン・ キ・レーヴさん、また運営にご協力くださったボランティアスタッフの皆様、楽しいクリスマスイベントをありがとうございました!

※おしらせ※
講師をしてくださった梅木先生のブログにも、今回のクリスマスイベントの記事が掲載されています!ぜひご覧ください♪
http://cottage-garden.blogzine.jp/ayumi/2009/12/post_c767.html

連載・素人だって楽しかった!イサム・ノグチ庭園美術館開館10周年記念シンポジウムエピソード集 vol. 2

2009/12/16 (Tue) (Wed) 14:33

こんにちは。

事務局のお手伝いをさせていただいている、学生会員の永谷です。

 

だいぶ間があいてしまいましたが、今回と次回で、シンポジウムで語られたエピソードについて、私がとったノートをもとに、少しご紹介いたします。

 

第一部は、「私からみたイサム・ノグチ」ということで、生前のイサムさんとともに時間を過ごした方々の思い出の数々が語られました。コーディネーターは建築家・川村純一さんです。

 

まず、お話されたのが、写真家・篠山紀信さん。

イ サムさんが亡くなる半年前に、イサム・ノグチ庭園美術館の写真図録の撮影に行った時のエピソードをお話してくださいました。写真の順序について議論した り、撮影時構図を決めるとき、「ここ、空間が空いているね。ぼく、立とうか?何か作品を持ってこようか」と提案したり、たくさんの共同作業のもとに図録写 真がかたちづくられていったそうです。イサムさんが亡くなってから撮影に行ったときにも、まるでイサムさんがそこに居るかのように感じられたそうです。

 

次にお話しくださったのが、彫刻家・広井力さん。

最初にイサムさんの論文『ART AND SOCIETY』 での「芸術家はその能力を以て社会貢献しなければならない」という言葉をご紹介され、イサムさんに師事していたころの様々なエピソードについて、楽しく 語ってくださいました。その中で一つ印象的だったエピソードをご紹介します。ル・コルビュジェのモデュロールでスケールをとると、美しいかたちができると いう話が出たとき、イサムさんは「ぼくの定規はこの中にあります」と胸に手を添えられたそうです。このエピソードを聞いて、イサムさんは自分の心で感じる ものを信じていらっしゃるのだろうと思いました。石の塊からあのうつくしい形を彫りだすときにも、ゴミ埋め立て地だったモエレ沼を訪れ「ここにはフォルム が必要」とおっしゃった時にも、自分の心で感じたことを信じていたからこそ、それを信じ手を動かしたからこそ、あのうつくしいかたちが生まれたのではない かな、と感じました。

 

洋 画家の堂本尚郎さんは、半世紀前のパリでのイサムさんとの出会い…パリのど真ん中のユネスコ本部に日本庭園を作ろうという企画を進めていたころのお話をし てくださいました。「日本で会うと青い目に、アメリカやフランスで会うと黒い目に見えた」というエピソードを通し、イサムさんの持つ両面性、それゆえの苦 しみについて語られました。ここで私がひときわ気に入ってしまった名言(?)が紹介されています。それが、「ぼく、きもちに入りました」。「大変気に入っ た」ということをそのように言い表されたのだそうです。この言葉、とってもきもちに入りました!!

 

ま た、彫刻家の安田侃さんは、彫刻家ヘンリー・ムーアに紹介されたイタリアの大理石産地、ピエトラ・サンタへ行ったときに、イサムさんと偶然会い、そのお手 伝いをしたエピソードを紹介されました。また、イサム・ノグチはランドスケープと彫刻の融合を目指した挑戦者であるということもおっしゃっていました。個 人的に、「きもちに入った」エピソードとしては、イサムさんが自分の未完成の作品に対し、「ほら、あの石、迷いがいっぱいつまっているじゃない。いいね え」というようなことをおっしゃったということ。私は、自分が過去に取り組んだこと見返すとき、「こういうところも、ああいうところも、できていない。足 りない。」と思っていました。でも、それで終わりではないんですよね。足りないところ、できていないところ、悔しかったところ、もっと考えたかったとこ ろ、そういう悩みや迷いがいっぱいつまったそれは、そこで終わるのではない。「失敗」ではなく「未完成」。もし、とても満足のいくもの・ことができたとし ても、それもやっぱり、そこで終わりではないのかもしれない。モエレ沼公園が、イサムさんが亡くなった後も、長い時間をかけて、すこしずつかたちづくられ ていったように。私たちモエレ・ファン・クラブが、モエレ沼公園のすばらしさをどうやったら多くの人に伝えられるか、どうやったらもっと活用できるのか、 悩み、迷いながら、長い時間をかけてモエレ沼公園とともに歩んでいくことも。素人ながら、そんなふうに、思いました。

 

建 築家の磯崎新さんは、サンフランシスコ地震で損壊した、スタンフォード大学の再建の際、イサム・ノグチの広島原爆慰霊碑を学内に作ろうと提案をしたことを 話してくださいました。この慰霊碑は、イサム・ノグチがアメリカ人という国籍を持っているため拒否されたもので、代わりに慰霊碑の設計を依頼された建築家 丹下健三は、イサム・ノグチのデザインをベースにしたものを設計したといいます。また、他にもイサムさんがベニスのビエンナーレについて、「これは国と国 の戦いではないね。コラボレーションだね。すばらしい」とおっしゃっていたエピソードを紹介されました。二つの国の間で絶えず揺れ動いたイサム・ノグチと いう人物の一面がうかがえるエピソードでした。

 

また、最後に現在私の教科書(笑)になっている、『イサム・ノグチー宿命の越境者』の著者、ドウス昌代さんが、41年前にニューヨークでレッド・キューブに出会ってから、本を書くに至ったお話をしてくださいました。また、イサムさんの「ぼくには生まれたときからfamilyというものがなかった」という言葉の紹介にはじまり、日本とアメリカの、また彫刻という美術の分野の、イサム・ノグチはまさしく「越境者」であると感じられたことが、エピソードとして語られました。

 

このように、第一部では、イサム・ノグチという人が、どのような人であったか、プライベートから仕事に対する取り組み、彼が生涯抱えた二つの国の面影に至るまで、幅広いお話をうかがうことができました。

 

第二部では、「イサム・ノグチに学ぶ」というテーマのもと、現在活躍中のデザイナーやアーティストの方々が様々なお話をしてくださいます。

 

第二部については、vol.3でアップしたいと思います。

少々お待ちくださいね!

 

(学生会員 永谷)

「みんなで楽しむクリスマス in モエレ 2009」

2009/12/03 (Tue) (Wed) (Thu) 12:44

MFC事務局の森本です。

さて、毎年恒例の「みんなで楽しむクリスマス inモエレ 2009」を12月20日に開催します。
今年も講師に梅木あゆみさんを迎えて、きれいなキャンドルアレンジを作った後、みなさんと一緒に楽しいパーティーをします。また、今年の新たな試みとして北清企業さんのご協力で、皆さんから天ぷら廃油を集めて、バイオディーセルの資源とするエコな活動もスタートしますよ!

詳しくはこちらのページをご覧ください!

http://www.moerefan.com/event/evnt_41.htm